スパイダープラス Tech Blog

建設SaaS「スパイダープラス」のエンジニアとデザイナーのブログ

顧客エンゲージメントを意識した話 〜不具合発見と改修までの舞台裏〜

こんにちは。
PF 開発部 / SRE チーム 所属EMのKです。
本記事の出来事が起きた当時は システム運用部 / システム運用チーム という名称でした。


弊社SREチームは 2025/07月に発足し、それ以前は システム運用チーム (世間で言うインフラ関連部門)という名称でした。
当該不具合が発生していた当時、隣に満足度を担保するCRE(Customer Reliability Engineer)と同じ部に所属する形だった事もあり、お客様から寄せて頂いた課題をよく目にしていました。

本記事は TechBlog を謳いつつ、やや技術観点からは離れてしまいますが、

  • 長期間未解決だったお客様から頂戴した不具合のご報告に対し、どのように動きお客様のエンゲージメント低下を防いだか
  • 当時の取り組みを振り返ったところ、弊社 新バリュー「顧客ファースト」「それ、私がやります」「すぐ、一歩。」「信頼を自ら築く」などの内容に近かった事に気づいた

という趣旨です。

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具体的な不具合の内容をご紹介することはできませんが

  • 弊社プロダクト 施工管理アプリ  SPIDERPLUS において、特定機能に不具合があった
  • ログインページに配置される「アップデート情報」のバナーに掲載される修正のシナリオ

その舞台裏を想像して頂ければと思います。※画像はイメージです。

背景

ある日、Slackにて担当営業より「長期間未解決のままになっている」という相談がありました。
このままでは信頼関係を維持するのが難しくなるのではないか、かつ潜在的に他のお客様も課題と感じているのではと…考え、迅速な対応が必要と判断しました。

「すぐ、一歩。」お客様と直接コミュニケーションを試みる

初動ヒアリング

まず、Slack上のスレッドで共有されたこの案件に関する情報を確認し、お客様とのメールのやり取りに我々も加わることにいたしました。
お客様宛の最初のメールでは、自己紹介と長期間の未対応についての謝罪を行い、具体的なご要望を再度確認させていただく旨をお伝えしました。
その後のやり取りで、お客様の具体的なご要望やご不満点を詳細に把握することができました。

「顧客ファースト」を念頭に「変化を生み出す」優先度調整

お客様から頂戴したフィードバックをもとに、社内の機能開発の優先度を決定する会議に参加しました。
当初、この不具合の修正は優先度が低いとされていましたが、お客様との直接的なやり取りから得た温度感とインフラ関連部門の視点での課題を会議で共有し、
「この不具合は他のお客様にも潜在的なエンゲージメント低下をもたらす可能性がある」と提案しました。
その結果、他部署や上位レイヤも含め議論を経て、開発方針における不具合対応はリスクに応じて優先度を引き上げることが決定されました。

「やり抜く」不具合の修正とリリース

開発部門では既に当該不具合の対応工数見積もりが完了していました。
次回のリリースにこの修正を組み込むよう調整を行い、進捗状況を定期的にお客様に報告しました。

  • 工数見積もりは既に完了していたため、次回スプリントへ即組み込み
  • 検証環境にて機能が稼働していることを確認
  • お客様に本番リリース予定日を報告し、操作イメージ を同封
  • リリース後のフォローアップで「問題解消・対応へのお礼」の返信を受領

「信頼を自ら築く」結果と学び

修正がリリースされた後、お客様からは感謝の意が示され、当初の懸念も解消されました。
この経験から、以下の重要なポイントを学びました:

  • お客様との直接的なコミュニケーションの重要性:必要に応じて営業部門からお客様とのやり取りを引き継ぎ、技術部門が直接お客様と対話することで、真のニーズや問題点を迅速に把握できるケースもある。

  • 社内での情報共有と優先度調整:お客様のお声を社内で共有し、全体の視点で優先度を再評価することで、より効果的な対応が可能となった。

  • 迅速な対応の価値:長期間未解決の問題でも、迅速かつ適切な対応を行うことで、お客様満足度を向上させ、信頼関係を再構築できる。

おわりに

今回の事例を通じ、KPIのみでは測れない、お客様対応における積極的なコミュニケーションと社内調整の重要性を再認識しました。
今後も、お客様の声を大切にし、迅速かつ的確な対応を心がけていきたいと考えています。

スパイダープラスでは、一緒に働く仲間を募集しています。
当社にご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考:スパイダープラスの新ビジョン、バリュー

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