スパイダープラス Tech Blog

建設SaaS「スパイダープラス」のエンジニアとデザイナーのブログ

建設技術者から建設DXの知財推進者への転身。プロダクト開発と並走で新たな価値創出を

【自己紹介】

こんにちは。知財推進部のFukaです。スパイダープラスに入社して約半年が経過しようとしています。
私はこれまで約10年間、土木構造物の設計や施工計画を行う建設コンサルタントに従事してきました。

その後、次なるステップとして選んだのは、建設系メーカーの営業会社でした。
当時は建設業のお客様への営業提案を行いながら、自社プロダクトのみならず、他社サービスとの連携を通じた価値創出を考え、日々建設DXの動向を広範に調査していました。

このように、建設業界を『設計・計画』から支えた経験と、外側から『技術動向』を俯瞰した経験。建設DXという大きな波の中で、これまでの建設技術者としての歩みと、知財という新しい専門性が掛け合わさる可能性に強く惹かれたことが、建設DXの知財推進者というキャリアへ至るきっかけとなりました。

【建設業界について】

建設コンサルタント時代、私は施工現場そのものに立つ機会は多くありませんでしたが、膨大な図面や報告書と格闘する日々を過ごしていました。
業務内容によっては、デスクの左右に分厚いキングファイルの山や紙の図面を置きながら、デスクで細かな作業に追われることも珍しくありませんでした。

土木の新技術に触れる機会はあっても、業務プロセスはアナログな部分が多く、建設コンサルタントとして創造性を発揮すべき時間が日々浸食されているもどかしさと、業界特有の忙しさを身をもって感じてきました。

特に直面したのが、「工期厳守」と「技術的な工夫」の両立です。

業務によっては、工期が最優先となり、技術的な工夫は後回しにせざるを得ないこともありました。
また、建設業界の長時間労働の背景には、多くの構造的な課題が複雑に絡み合っており、個人の工夫だけでは効率化に限界があるのだと痛感しました。

【当社の知財部門の特徴】

スパイダープラスの知財に関する考え方は、大きく分けて以下の軸で展開しています。  

  • プロダクト開発に知財戦略を取り入れ、積極的な権利取得による競争優位性の向上
  • 積極的な知財情報開示によるプロダクト/サービスの提供価値の発信
  • 競争優位の強化だけでなく、他社の知財を尊重することによるガバナンス強化

したがって、当社の知財部門は、「プロダクトグループ」に所属しており、企画や開発と密に連携するスタイルが特徴です。

具体的には、企画や開発担当者と月次打ち合わせを行い、新機能の開発サイクルと完全に並走するスタイルをとっています。

【開発支援の取り組みについて】

かつて工事を請け負っていたスパイダープラスは、自らの現場をもっとラクにしたいという課題意識からSPIDER+の開発を始めました。

お客様とのコミュニケーションから現場ニーズを汲み取り、企画・営業・開発が連携して要件に落とし込みます。
さらにお客様の現場とも往復しながら、機能とプロダクトを継続的に改善しています。  

開発段階でも現場とは密に連携しており、課題解決の工夫が積み重なる中で『これは発明として整理できるのでは』というアイディアが生まれることがあります。

将来の提供価値まで見据えて早期に検討するため、社内には発明の種を気軽に相談・共有できる仕組みがあり、知財担当と連携してポイント整理や手続き面の支援を受けながら開発を進められます。

また、知財の観点から、開発側は当たり前だと思っている仕様策定の中に、実は画期的な発明が隠れていることもあるので、それを対話の中から引き出すこともあります。

このように、開発側と知財側の両方向からの働きかけにより、より価値のあるプロダクトを作っています。  

そして、出願・登録の各段階で貢献が評価される仕組み(職務発明規程における報奨金制度)も整えており、知財に関する開発支援を組織的に行っています。

自社のルーツでもある現場とその結束、そこからの共創によって生まれたものがこれからもずっと「当社の強み」として持続できるよう、知財として適切に守り価値を積み上げていくことが今の私の役割です。

【楽しいだけではない知財の世界】

ここまでは、全社的な知財の考え方やアイディアを形にする開発支援について紹介いたしました。
知財(特に特許)の世界には非常にシビアな側面があるのもまた事実です。

権利侵害は悪意があったかどうかは関係ありません。知らずに他社の技術を使っていただけで、製品の販売停止や損害賠償を求められるリスクもあります。

したがって、知財部門が開発の初期段階から関与することで、「このルートは地雷(他社の特許)があるから通れない」と分かれば、早い段階でルート変更(回避設計)が可能で、開発の手戻りを防ぐことができます。

このように、事務的な手続きに留まらず、プロダクトの価値を長期的に最大化するためのパートナーとして動いています。 

【最後に】

建設業界が抱える課題を、テクノロジーの力で解決し、その技術を「知財」という武器に変え、会社の持続的な成長へとつなげていく一連の流れに面白さを感じています。

また、過去に建設業界の当事者であったことから、業界が抱える本質的な課題を深く理解しているため、業界動向を見据えた知財戦略をプロダクト開発に関わる皆さんと考えていきたいです。

知財は、企業の「攻め」と「守り」を支える長期的な資産であり、扱い方にこれという正解はなく難しさはありますが、広い視点で情報をアップデートし続け、業界の未来に貢献していきたいと考えています。

最後に、当社の知財をご紹介します。
今後も価値ある知財を取得していきます。 

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私たちの挑戦に少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

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